なんでミニマリストが流行ったかっていうことをいろんな人が考察してるのを読んだんですが、要は日本は失われた20年で中流層というのがごっそりいなくなりましたと。格差が広がって、情報化社会が発達してきて労働時間も少なくて通勤する必要もなくて住む場所の自由がある人たちが出てきた。そういう人たちは頭脳労働型なので高所得者ですね。だから物を自由に買える余裕がある。いつでも買えるから逆に欲しくなくなる。全世界や全国を転々としながら暮らしている人も多いので物は引っ越すとき邪魔になる。だから物を減らす。いつでも買える余裕があるし外的なサービスを利用する経済的余裕がある。スマホの発達や外注サービス、レンタル産業が成熟してきて物的に持つ必要がないものも増えて、どんどんライフスタイル的に物をもたなくて済むようになってきた。それが必要性を伴って、物を持たない真性ミニマリストの人たち。

一方自称ミニマリストは必要性に迫られた人たちではないです。今まで普通に結婚して家買って車買って子ども産んでレジャー行って買い物してみたいなことが一部できなくなる層が増えました。いわゆる下流の人たち。平均年収か、それ以下の人たちですね。物を自由に買えない「負け犬」状況を無意識に認めたくないのか、開き直っているのか、買えないから「買わない」主義になれば心が安定すると思ったのか。「買えない」ところを「もたない主義」にすり替えて後付けで「これはそもそも必要なかったんだ、無駄を削るのは素晴らしい、すっきり暮らすのは気持ちいい、子どもの教育にもいい」みたいな話に論点がどんどんずれて自分を肯定するのに必死な人たちです。

それに伴ってときめく片付け、断捨離、ミニマリストは一大ブームになりました。異常なほどの潔癖ぶり、殺風景としか言えない絶句のインテリア、お世辞にもスッキリとは言えない監獄部屋は病んだ人間の精神を表すようで宗教みたくその洗脳っぷりは凄まじく滑稽です。
自分はこの社会で低所得だ、下だとは絶対に認めたくないんでしょうか。買いたいものを買う、欲しいものを買う、物を買う、所有する行為がこれほど忌み嫌われるようになったのはほとんどの人が自由に買いたいものを買えなくなったストレスが爆発寸前だからかもしれません。私たちには心の防衛本能があります。自分の存在意義が根底から覆されるようなことが予測される時、脳は危険を察知して偽の感情を作り出してくれるんです、すごいでしょ。それで人は自分の欲望とは正反対に勘違いしてしまうんです。

私は買えないんじゃない!物を持たない主義なんだ!!

って「偽の感情」に騙されて捨て捨て宗教に入信しちゃったんですね。。。
自己否定できない人ってもうどうしようもないです。

買えなくて悔しい!セリーヌの新作バッグ私も欲しい!エルメス買いまくりたい!!
くそおーーー絶対買える身分になってやる!自分の力で買えるようになってやる!

ってどうして素直に思えないんでしょうか。

買えなくてもいいや。ブランドものなんて興味ないし。ただの見栄っ張りでしょ。
みっともない。金を湯水のように使いやがって。人間中身でしょ。ださ。

って感じでしょうか。そんな風に自分を偽ってる自称ミニマリストこそダサいということに早く気づいた方がいいかもしれません。あんまり長く自分を偽ってると優しい人間に戻れなくなります。他人に対して妬み嫉み僻みだけでいっぱいになりますよ。底意地の悪いどうしようもない中年女になりますよ。