同じ家で長年一緒に暮らしたからといって、いったい家族の何がわかるのだろうか。日々の暮らしで精一杯であり、相手の心の中まで踏み込んでいなかった、いや踏み込んではいけないとどこかで思い、「ああか、こうか」と思いながら見守っていることが多いのだ。
近いだけにいったん憎しみがわくと人一倍、憎悪は大きくなり、許すことが出来ずに、極端な形をとってしまう。自分の家族にだけはそんなことは起こらないと信じることは大きな思い上がりであり、どの家でも起こるという想像力を持つべきなのだ。
子離れができない親は見苦しい
親といつまでも一緒にいる子は考えものである。親離れ、子離れが出来ない家族が多すぎる。
大人にとってのいい子はろくな人間にならない
私は、子は親の価値観に反発することで成長すると信じている
最近、反抗期のない子が増えているというが、こんなに気持ち悪いことがあるだろうか。
親の権威や大人の価値観に支配されたまま、言いなりになっているということは、人としての成長のない証拠である。教育とは親が与えるものではなく、子どもが自分の世界で切磋琢磨してつかみとっていくものではないか。
夫や子どもに期待することも相手をしばることに他ならない。期待通りにならないと、落胆が激しく、愚痴や不満だらけになる。
親や家族の期待は子どもをスポイルしている。過度な期待などはしてはいけない。血がつながっているとはいえ、違った一個の人格なのだ。個性を伸ばすためには、期待で、がんじがらめにしてはいけない。自分以外の個に期待してはならない。ほかの個への期待は落胆や愚痴と裏腹なのだ。
期待は自分にこそすべきものなのだ。自分にならいくら期待してもかまわない。うまくいかなくとも、自分のせいであり、自分に戻ってくる。だから次は別の方法で挑む。挫折も落胆も次へのエネルギーになる。夫婦でも理解しあえることはない
自分のことですら正確に把握することも出来ないでいるのに、他人のことが理解できるか、配偶者は他人なのだ。一番近い家族ではあるが他人である。家族は暮らしを共にする他人と考えたほうが気が楽である。
家族のことしか話題がない人はつまらない
家族の話はしょせん自慢か愚痴
夫のことを「主人」と呼ぶ、おかしな文化
結婚ぐらいストレスになるものはないわ
家族写真入りの年賀状は幸せの押し売り
そんなに家族と仲が悪いわけでもないし、悩まされているわけでもないけれど、かなり共感できる。おもしろい。なんでアマゾンレビューが酷評の嵐なのかがよくわかりました。家族大好き、家族観否定されるとキレ気味なのは親から精神的にも経済的にも自立できてない人が多いからだな。まあわかる気がする。痛いところついてるもんこの本。すごくいい本でした。夫との生活が独立採算制は真似したいところです。