既婚者が独身者や離婚した人たちよりも幸せであるのは事実だが、それは必ずしも結婚が幸福をもたらすことを意味しない。幸せだからこそ、結婚できたのかもしれない。より正確に言えば、セロトニンやドーパミン、オキシトシンが婚姻関係を生み出し、維持するのだ。陽気な生化学特性を持って生まれた人は、一般に幸せで満足している。そうした人々は配偶者として魅力的であり、その結果、結婚できる可能性も高い。逆に彼らは離婚する可能性が低い。というのも、生活を共にするなら、幸せで満足している配偶者とのほうが、沈みがちで不満を抱えた配偶者とよりもはるかに楽だからだ。したがって、既婚者の方が概して独身者よりも幸せであるのは事実だが、生化学特性のせいで陰鬱になりがちな独身者は、たとえ結婚したとしても、今より幸せになれるとは限らない。
カーネマンの研究から、喜びを感じるときと単調な苦役を感じるときを数え上げてみると、子育ては相当に不快な仕事であることが判明した。労働の大半は、おむつを替えたり食器を洗ったり、癇癪を宥めたりすることが占めており、そのようなことを好んでやる人などいない。だが大多数の親は、子どもこそ自分の幸福の一番の源泉であると断言する。これはつまり、人間には自分にとって何が良いのかよくわかってないことを意味するのだろうか?そういう見方もできるだろう。だがこの発見は、幸福とは不快な時間を快い時間が上回ることではないのを立証しているとも考えられる。幸せかどうかはむしろ、ある人の人生全体が有意義で価値あるものと見なせるかどうかにかかっているというのだ。幸福には、重要な認知的・倫理的側面がある。各人の価値観次第で天地の差がつき、自分を「赤ん坊という独裁者に仕える惨めな奴隷」と見なすことにもなれば、「新たな命を愛情深く育んでいる」と見なすことにもなる。
ニーチェの言葉にもあるように、あなたに生きる理由ががあるのならば、どのような生き方にもたいてい耐えられる。有意義な人生は、困難のただ中にあってさえもきわめて満足のいくものであるのに対して、無意味な人生は、どれだけ快適な環境に囲まれていても厳しい試練にほかならない。
純粋に科学的な視点から言えば、人生にはまったく何の意味もない。
人類は目的も持たずにやみくもに展開する進化の過程の所産だ。~中略~したがって、人々が自分の人生に認める意義は、いかなるものもたんなる妄想に過ぎない。
おもしろいですよーこの本。みんな痩せると幸せになれる!きっと人生変わる!みたいな夢を抱いてダイエットして
最初は上手くいくんですけど大概はリバウンドしてますね。それはやっぱり根本からメンタルが変化してないっていうのもあると思いますけどそれよりも驚くぐらいその人の人生が以前と変化してないですね。環境も変えてなくて、時間やお金の使い方も変えてない。意識だけ変わった気になったとしても所詮は短期的ですよ。食事意識高い系になって終わってます。
やっぱり痛みを伴うぐらいの変化が自分に起きないと人生変わんないんだなって思いますね。自分の実体験からでもそうだし。大学進学で地方から上京する人ってけっこういると思いますけど一人で新幹線なり飛行機なりに乗って、自分で不動産屋行って交渉して、家電揃えて、新居行って初めて一人っきりで食べる夕食。ああいう孤独を10代20代のうちに経験してる人。それに比べて地元から出たことなくてずっと実家暮らしで親や兄弟や地元の友達とべったりですねかじりやってる人間に比べたらそりゃあ人間性から意識から経済感覚から人生観まで変わります。自分が誰にも甘えて生きてないなら尚更他人の人生に対する甘えがわかって軽蔑するようになりますよ。そしてハングリー精神育ちますよね。いつかこの環境から脱け出して充実した人生送れるようになるぞって思いますよ。その「妄想」が大事なんですよね。何やるにも。
もうこういうのは若いときに経験してる人の方が百倍得してますよ。年取ったらまずできません。30過ぎたら転職とか自分の意志で地元出るのって怖くないですか。結婚とか以外で。ほとんどみんなやってないのはただ「怖い」からでしょ。やっぱそれに怖気づかないでやれちゃう20代は強い。その経験やってる人との差はデカい。取返しつかないと思う、特に女性はね。環境への適応力高いし。やっぱ若いときにいろいろリスクとって人生のかじ取りやってきてない人はダイエットやるにしても上手く行ってないですね。そりゃあそうでしょ。人生変えた経験ないんだから。未経験のことを今更やろうなんて20代ならまだしもね。普通に難しいし怖いから拒否っちゃうんですよね。