デブってなんか攻撃的じゃないですか、周りにも自分にも。自殺する人って周囲に対してすごく怒っててその怒りをまわりに伝える手段として死を選ぶらしいんですけどそれと根本的には同じような気がする。怒りの処理がわからなくてうまくいかずに最終的に・・・みたいな。それぐらい怒りには人を動かすエネルギーがある。無意識に働きかける何かがある。この本はメンタルについて非常にわかりやすく解説されています。マインドダイエットがなんか難しい、胡散臭い、合わない方はこっちのアプローチの方がしっくりくるかもしれません。ストレスの中でも「怒り」に注目してその感情をどう扱うか?というのがメインテーマです。認知を変えるというよくある心理学的なアプローチで自分を知って変えていこうという感じ。けっこうアドバンス講座と内容がかぶるところもあったかな。
こういう本が嫌いな人、抽象的なメンタル寄りの指導を馬鹿にしている人というのはいっぱいいて「自分はストレスなんてない」「もっと具体的に教えて欲しい」といったことを理由にここから離脱していく人も多いんですが、その「自分はストレスがない」という考えこそ何をやっても痩せない一番の理由だということに気づいていない人たちです。要は臭い物に蓋をしたいだけ。
無意識に防御機制が働いていると考えられます。このへんはこの本に詳しく書いてあります。心理学を少し勉強していないと意味がわからないし、分からないことがまた怒りになってストレスになって・・・(笑)みたいになりがちですが、初心者にもわかるようにずいぶんかみ砕いて説明してあり親切です。
具体的な方法論が好きな人は勉強したりとか知識を得たりというのが嫌いなタイプなんだと思いますが、人生をうまくやっていくにはとりあえずの知識とか教養って必要不可欠なんですよね。特に新しいことに取り組むときは。だって怖いですから。みんな怖いからチャレンジしない。だけどチャレンジできる人っていうのは少なからず知識で武装して少しだけ安心感をもってがんばれる。そこの違いですね。
例えば仕事も育児も事前の知識があるとないとでは全然違うでしょ。自分の中にある古い価値観と陳腐化した知識で対抗してる人を見ると残念に思いますね。世の中には同じように悩んで同じ壁にぶつかってる人がごまんといて調べれば解決策なんて無限に出てくるのにそれを受け付けようともしないで自己流で試行錯誤やってる人見ると。
特に子育てなんて子どもが被害者になるので余計悲惨です。三つ子の魂百までを誤解してとらえて最新の児童心理学とか全く知らないで母親の手元で育てることにこだわる人たちとか。
知識は力ですけど、経験も力です。チャレンジしてる途中で挫折しそうになったらそのささやかな知識が役に立つ。行動してるうちにその知識が腑に落ちた体験となってまたグレードアップした知識となって自分の血肉になるんですよね。そうやって人って成熟、成長してくんだと思います。それをめんどくさいとか言って避けてると中年太りになったり、人として10代から成長してないみたいな事態が起きてしまう(笑)
メンタルについてやさしく復習できた本でした。ちょっとリバウンド気味って人にはうってつけでしょう。