私は食への執着が強いので、当然のように食卓周りの品や雑貨にこだわりがあります。食器とか今はあんまり持ってないですけど、結婚の予定もないハタチそこそこの頃からせっせと雑貨店に通ったりネットで調べては人気作家の器展に行ったり陶器市に行ったりして買い集めてきました。なので陶器をテーマにした、というかバーナードリーチを題材にしたこの小説はドンピシャです。面白すぎて一日で読んでしまいました。柳宗理とか好きな人は興味持てると思いますよ。あとは民藝運動とか。お父上の柳宗悦がいいキャラで出てきます(笑)
原田マハさんの小説は昔から欠かさず読んでいて、元キュレーターらしく美術がテーマの本が多いです。といっても私みたいな美術初心者でも読める読みやすい作品ばかりなのでとっつきやすいんですよね。有名どころの美術の豆知識知っておきたい人にとってはぴったりの作家さんです。最近原田さん多作だなあ~って思ってたんですけど長野の蓼科に移住されたとか。やっぱりなあー。
思うんですけど芸術家とか作家って移住するとみるみる小説の質が上がるし多作になりますよね。本屋大賞とった宮下奈都さんも賞をとるまでは正直実力あるけど知名度は・・・みたいな方だったんですが受賞作の『羊と鋼の森』は福井から北海道に一時期移住して、そこで書き始めた作品でした。なんというか実際に森の中で書いたわけで、だからこそあんな静謐さが漂う質の高い作品になったんだなと。
人間は環境で作られるってほんとそうだよなーって。自分変えたいならまず環境変えるべきですね。痩せたいなら引っ越したらいいってほんと思います。冗談じゃなく。私も数年おきには引っ越したい。こどもの学校さえなければ住みたいところ転々としたいぐらいです。