受講生Hさんから紹介してもらったこの本。
読みましたよ~。

 

2か月で10kg減ったのにリバウンドなし!

っていう帯からしてなんかいやな予感が・・・(笑) 前書きにも必ず2か月で7~15キロ減るって書いてあります。いやあ、こういうのはあんまりよくないような。表現が誤解を招くんじゃないでしょうか。だいたいそんな急激に落とした場合はほぼ筋肉と水分なのでこの本で薦められている生活をやめるとリバウンドします。一生理想的な生活を維持できるならいいんですけどね。

太るような生活を一度経験すると、なかなか変えられないんですって。ほんと大変。若い時は気力も体力もあるのでいいですけど、年取るとまじで大変です。異性からの視線も減ってくるし、おしゃれしても褒められなくなると

まいっかこれくらい

ってなるんですよ。私には夫も子供もいて仕事もあるから幸せだしちょっと太ったぐらいいっか。家族で食事を楽しむ方が大事だよねってなるんです。

行動を変える前に意識を変える

「本当に必要か」自分の体に問いかける癖をつける

運動よりもまず食事を見直す

運動は痩せるためにつらい思いをするものではなく、
楽しむためにするものです。

お金と時間をかけて太ったのだから楽して痩せられるわけがない

これらは共感します。ですがちょっと気になったのはフルーツは美容にも健康にもいいことばかりという主張。果糖と砂糖は違うから・・・とか果物はビタミンやミネラルが含まれているからどれだけ食べても問題ないとありますが、これは完全な勉強不足。

最近は「果糖の代謝」について分子栄養学において 細かく研究されています。AGEs:最終糖化産物についても色々な論文が発表されています。例えば最新の栄養学の記述が満載の『シリコンバレー式自分を変える最強の食事』これ、受講生にとっては悪書だと先日酷評しましたがダイエットメソッドは別にすると、お金をかけて人体実験しただけあり栄養素についてのかなり深いところまで言及しているところは秀逸です。まああんまり妄信すると食べるのなくなっちゃうので、ほどほどにってことなんですが。

そこには果糖について分かりやすく説明されています。

肝臓は果糖(フルクトース)をブドウ糖(グルコース)か中性脂肪に
変換し、後者は脂肪として体に蓄えられる。
そして果糖は、この生化学反応を通じて体内脂肪を増やすだけでなく
タンパク質や脂肪とはちがって、摂ったあとに食欲を抑えない。

果糖を食べることは、ウエストラインに悪いだけでなく、いくつかの点で
心臓病や動脈損傷の原因にもなる。
1つ目は、前述したとおり、中性脂肪値を高めること。
これは心臓病の前兆という定説がある。

また、皮膚や動脈の主な結合組織であるコラーゲンなどのタンパク質や
脂肪と結合しやすく、コラーゲンと結びつくと有害な終末糖化産物(AGE)
を生成する。(糖化とは糖の分子がタンパク質、DNA、脂肪と結合すること)

うまく名づけたもので、この「終末産物」は老化のプロセスに一役買い
体内に酸化ストレスを加えていく。AGEは肌のしわの主原因であるばかりか
動脈も老化させ、アテローム性動脈硬化症を引き起こすおそれもある。

果糖はそのうえ腸内の悪玉菌を養って、体にダメージを与える。
消化管に入った果糖を病原菌が選択的に食べ、繁殖するのだ。

AGEについてはこの本のほうが分かりやすく説明されてます。やはり多量摂取はよくない模様。

・果糖 (フルクトース又はフラクトース) はショ糖の構成成分であり、糖の中でもっとも甘味が強く、単独で果物や蜂蜜に含まれる。一般に食品添加物 (甘味料) として使用が認められている。俗に、「血糖値を上げにくい」などと言われているが、多量摂取により中性脂肪の増加をまねく。ヒトでの有効性・安全性については信頼できるデータは見当たらない。

・フルクトースの多量摂取は中性脂肪の蓄積をまねき、コレステロールの合成を促進する。

独立行政法人 国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報より

この自己管理~の本ではフルーツを大皿2皿食べてって・・・いやあーまずいでしょ、これは。単純に食べ過ぎ。。フルータリアン(果実食主義者)は糖尿病多発で老け顔っていうのはよく聞きますしね!結局は精製糖であろうが果糖であろうが炭水化物であろうが

過ぎたるは及ばざるが如し

というように、明らかに摂りすぎは危険ということ。大量摂取して痩せるなんて方法を見かけたときはせめて栄養成分を自分なりに調べて納得の上に取り組みましょう。実際、デトックスで一食を少量のフルーツにするとかはいいんじゃないかなと思います。でも糖分摂りすぎだと思うけど。。変な加工食品食べるよりそれは栄養的にはマシです。でも食べ過ぎ、摂りすぎは健康においても注意が必要です。