デブ=だらしない、自己管理できてない

こういう認識が当然のようにありますよね。

自己管理能力とは

自分を律して管理する能力。

この能力には感情をコントロールするのが上手い

というものがあります。

ダイエットで言えば、目の前に美味しそうなケーキがあったとき。
自己管理能力が低い人は、なんとか意思を強く保とうとして

我慢だ。これを食べたら負けだ。

と自分に言い聞かすんです。心の奥から

 

食べたい

 

と衝動を押さえつけ、つらいと思いながらも我慢しようとします。

ですが自己管理能力の高い人というのはハナから違うんですよ。

簡単にいうと

そもそも目の前にケーキを置かないようにする

ということ。

つまり

強い意志の力を求められる状況に
そもそもならないようにする。

負け戦には参加しないんですね。
食の欲求と戦っても無駄ですよ。

だって本能から湧き上がるものなんで
我慢しても必ずどっかでタガが外れるに決まってますから。

ダイエットは苦しいと分かっている。
だから太らないように予防しているんだという人もいますね。

こういう人も自己管理能力は非常に高いです。

自分の意思の弱さを知っていて、さらに痩せるのが難しいと分かっている

だから

将来的にそうならないように予防して状況を回避しているわけです。

 

 

自己管理能力というのは生まれたばかりの赤ちゃんには備わっていません。
後天的に育てる、開発する能力です。

それでは自己管理できるような年齢になった時、
あなたがすでに太っていたならどうでしょうか?

これはまさに親の責任になるでしょう。

物心ついたときには太っていた。
太るような生活習慣が身についていた。

これだといくら自己管理能力があったとしても出遅れています。
ほかの人たちよりもスタートラインですでに差がついてる。

こういうデブたちに

デブは自己管理能力が低いからだ
デブは乱れた食生活を改善しようとしていないからだ=怠けだ

と一概に批判するわけですよ。

ちょっと酷じゃないでしょうか?

生粋のデブには後天的なデブよりも
もっと高い自己管理能力が必要になるんです。

生活習慣を変えるのも、もともとがマイナス状態。
後天的なデブより多大な努力が必要だということになってしまいます。

世の中にはもともと太りにくい体質だったり
甘い物が好きじゃなかったりする人が存在します。

そういう人は体型維持に関して自己管理能力がそれほど必要ではないわけで

デブが痩せるのに自己管理能力がレベル10必要だとしたら
こういう人はレベル5でいいわけ。

生活習慣だって、変えるのに生粋のデブは10の力が必要なのに
5の力で済む人もいます。
そもそもの出発地点で差があるからです。

要は

太りやすい要素(体質、食の嗜好、生活環境など)が
どれだけ自分にあるかの兼ね合い

だということがわかりますよね。

私自身、
揚げ物が好き
肉が好き
甘いものが好き

つまりは食べるのが好き

なので嗜好と量に関して高い自己管理能力が必要です。
もともと食に対する嗜好が強くない人には大して要らないわけです。
なんという不公平でしょうか。

 

こう考えると

「私は小さいころから太ってて、ダイエットを繰り返して、なにやっても
痩せられません。どうしたら痩せられますか。」

なんて言われると

 

甘えです

強い意志があれば痩せられます

 

なんて言えるわけがありません。本人に責任はないのですから

よってデブが自己管理能力が低いというのは
ちょっと強引な意見だ

というのが私の見解です。

 

 

とはいっても自己管理能力が低いままだと永遠にダイエットは成功しないでしょう。
だからやっぱり自己管理能力はあげないといけません。

自己管理能力を上げる方法でよく知られているものとしては
記録することです。

そう、レコーディングダイエット

一時期流行ったあれです。

なぜ記録すると自己管理能力が向上するのでしょうか?

それは

記憶という曖昧で目に見えないものを

明確に目に見えるようにする行為

だから。日々の食事の記録をつける。
つけるたびにその記録を目にする。

ダイエットの場合

あまりに食べる量が多い(書いてある食べ物の数が多い)

ジャンクな物ばかり

こういう嫌な部分が目につくとこういうものを記録に残したくなくなるらしい。
するとだんだんその行動を避けるようになるらしい。

ノートに書くのが面倒だから間食をやめておこう

書ききれないからこのへんで食べるのをやめておこう

などブレーキがかかってマイナスの行動をしないようになるらしい。
らしい、らしいと書いたのは、そう、私はこのダイエットに失敗したからです。
なんで失敗したかっていうと、自分に嘘をついたんですね。

本当はもっと食べたのに書かなかった。

空白に書ける分だけ書いて入りきらなくなったら書くのやめたんです。

ノートに書くのが面倒だから間食をやめておこう

書ききれないからこのへんで食べるのをやめておこう

って気持ちは起きませんでした(笑)

だからこの方法が自己管理能力をあげるか?人にお勧めできるか?
といえば

です。

じゃあどうすればいいでしょう?

そもそも
自分ひとりの力で自分自身を管理しようと考えること自体が間違いなわけですよ。

自己管理は、あなたが自分で考えているよりもはるかに難しいことなんです。

それどころか、ほとんど不可能です。

あなたがやりたいと思うだけで実現できると考えるのは完全な幻想です。

例えばそれまで間食をしていなかった人が、

間食をやめる!

と決めるだけでやめられると考えることに無理がありますよね。
実際やめられない人が多いから、多くの人が万年ダイエッターなのですから。

人間は自分で決めた約束事は簡単に破る生き物なんです。
過去のあなたを振り返ってみてください。

あなたはどれだけ多くのダイエットに失敗してきたんですか?

 

まず必要なことは、あなたをあなた自身で管理するという幻想を捨て去ることです。
結論から言うと、自分の意志の力だけで目標を達成できる人はほとんどいませんから。

じゃあ、あなたは自分の意志で何かをやりとげることは全くできないのでしょうか?

 

いや、できないことはありません。

 

あなたひとりではできないと言っただけで
他人の力を使えばできるんです。

 

 

ダイエットで運動不足を解消するために
明日から朝5時に起きることを決めたAさん

明日子どものサッカーの試合で朝5時に起床して
送迎を任されたBさん

どちらが確実に目を覚ますことができるでしょう?

Bさんに決まってます。

簡単なことです。

他者がからめば、責任が増す。

責任が増せば、実行の可能性が高まる。

この簡単な原理を利用するだけで、
自己管理能力を上げることが可能になるんです。

このことは

公力効果

と呼ばれています。

人は自分一人で立てた約束は平気で破る。
しかし、周りの人に影響を与えてしまう形で立てた約束は忠実に守ろうとする。

自己管理能力を上げたければ、自分でやるべきことを
公の影響力を利用する形で実現してしまえばいいということになります。

「公力効果」を最大限に利用し自己管理を達成している人がいます。

メール講座の受講生の中には
当たり前のようにダイエットに取り組み始めた経過報告を
逐一送ってくれる人がいます。

毎日どんなことをやっているのかとか

どこが理解できてどこが理解できないかとか

毎日のメルマガの感想とか

こういったところが難しいとか

といったことを報告してくれます。
時々は泣き言のような報告もあります。

食べ過ぎてしまった
もう無理かもしれない
こんなにやってるのに痩せてない

しかし、やりとりを重ねたり時間が経ったりするだけでまた復活し

心機一転頑張ります。
よろしくお願いします!

といった宣言を送ってくるんです。

他人に向かって宣言してしまうことで「公力効果」
を働かせようとしているわけです。

彼女たちにとってメール講座

一人では途中でくじけてしまいそうな高い目標を何としてでもやり遂げる
自己管理ツールなんです。

あなた一人で痩せようと決意したことに他人をからめることを習慣化してください。

「公力効果」が必ずあなたを助けてくれるはずですから。